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木造ラーメン構法【SE構法】を活用した中大規模木造建築事例
のびやかな吹き抜けをもつ飲食を楽しむための空間
旧軽井沢の入口にあたるロータリーの南西に位置する、ベーカリーとレストランを併設した商業施設。南側にベーカリーとカフェ、北側にレストランの棟があり、間にパンやペイストリーの売り場が配されている。ベーカリーやレストランの1階外側にはプラザやパティオといった屋外の飲食スペースが設けられるほか、外の回廊が建物に巻き付くように2階部分で巡り、来訪者は敷地内の多様な樹木や植栽を楽しめる。構造は当初、鉄骨造で計画されていたが、消費税増税などの影響で予算が合わず、検討の末にSE構造が選択された。鉄骨造で考えられていた構造のスパンはSE構造でもほぼ同じ寸法で踏襲されたうえ、柱の寸法は120×240mmと鉄骨造の場合よりも細くできた。さらにSE構法では、レストランの吹き抜け部分で梁を架け渡す必要がなかったことが、選択の決め手となった。
レストランの大きさは約20m×約9.5mで、中心にバーカウンター、その両側にテーブル席を配置。中央部には2層分の吹き抜けがあり、梁が出ないことで、外周部に巡らされた窓を通じて外の季節感が強く感じられる開放的な空間が生まれている。SE構法は鉄筋コンクリート造や鉄骨造と同じように立体的な解析を行っているため、可能になった空間である。120×240mmの扁平柱は建物の長手方向に向けて配することで壁体内に隠れ、客席や2階回廊の席では柱型が出ずにスッキリと納められた。表に出るシャープな構造体は黒く塗られ、周辺の自然環境と溶け合う特別な空間体験をもたらしている。
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