木材に含まれる水分の量(含水率)と様々な物性との間には、密接な関係がある。例えば、繊維飽和点
(含水率28~30%)以下の領域では、木材から水分が出て行くと収縮が生じ、その異方性から割れや狂いが
生じることもある。逆に、木材が吸水(吸湿)すると膨潤が生じる。また、この吸放湿にともない強度性能
などの物性にも変化が生じる。
木材を、例えば建築用材や木製品に用いる場合、使用後に大きな寸法変化や狂いなどを生じさせることなく、
本来有する優れた性能を十分に発揮させるために必要となるのが、的確な水分管理(含水率管理)である。通常、
木材を生材(伐採した状態)から所定の含水率まで乾かす工程を「木材乾燥」と呼び、木材加工おいては最も
基本的で重要な工程として位置づけられている。木材乾燥に関する技術は、太古から今日に至るまで、時代に
寄り添いながら徐々に進歩を遂げ、天然乾燥法と併せて、今日では様々な人工乾燥法も開発されている。
この講演では、木材乾燥の意義を改めて考えるとともに、建築における位置づけや具体的な乾燥方法、
今後の技術的な展望等について概説する。
実施主体:岡山大学
開催日:2024年7月24日(水)15:30-17:00 受付開始:15:00
開催場所:岡山大学 共育共創コモンズ (岡山市北区津島中3-1-1)
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